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 コロナ禍で危機的な退院支援をアップデートする 
これからの退院支援(住環境整備)
-コロナで変えること、守ること–

 

2021年1月現在、新型コロナウイルスによる感染は広がり、私たちリハビリテーションの業界も影響を受け、特に患者さんやご家族が不安なくご自宅へ退院するための「退院支援」が十分に行えない状況です。
この研修では、住環境整備の考え方や退院前指導の手法、現在進行形のコロナ禍での課題や工夫などお話をさせて頂きます。
 

*ご興味のある研修担当者さまは、下記よりお問い合わせください。

きっかけは、コロナ禍の退院支援のアンケート

きっかけは2020年11月に山梨県リハ専門職団体から、コロナ禍での退院支援の研修のご依頼でした。病院や訪問などに勤務する研修企画メンバーとオンラインで情報交換をしました。本人・ご家族・スタッフも多くの不安を抱えているのと同時に、新たな試みを始めている職場もあり、情報交換するだけで次への手立てがとれそうな感触を得ました。
次に全国の仲間にアンケートを依頼し、その現状と対策をまとめたのが、この研修プログラムです。

 

住環境整備を再定義する

住環境整備と住宅改修は同じように混同して使われがち。特に明確な定義や違いは見当たりませんでした。

今までの作業療法士としての実践、建築を学んだ経験などから、住環境整備とは単にバリアフリーにすることではないと感じています。

住環境整備=住宅改修+建築+福祉用具+ライフスタイルを包括するものであると、再定義しました。

 

住環境=すまい=人生の舞台

「家は、暮らしの宝石箱でなければならい」世界的な建築家ル・コルビジュエの言葉です。単に安全で機能的なだけでなく、その人らしい空間が詰まった場所であるべきだと示唆しています。

この考え方は、地域包括ケアシステムに示されている図「すまいとすまい方」にも通じるものであり、ご自宅での暮らしを「人生の舞台」ととらえるリハビリテーションの広がりにつながっていきます。

 

まず、家と病院・施設の違いを認識する

在宅での住環境整備は、病院や施設と同じ環境を作ることと勘違いしている方が時折見られます。そもそも、病院や施設は不特定多数かつ様々な病気や状態の方が使いやすい環境にしてあります。対して、在宅は個人の価値観や利便性を重視したその人ならではの環境になっており、病院や施設と空間の成り立ちが全く異なります。
その違いを認識した上で、どのような介入が最適なのか、考えていきましょう。

 

最小限の介入で、最大効果を狙う

前提として、最小限の介入で最大効果を狙うのが基本となります。片付け、レイアウトや高さの変更など、訪問したその場で解決できる選択肢を増やします。次に、福祉用具の活用、住宅改修、サービスの利用の順で検討します。ご本人・ご家族の考えを踏まえた上で、どのような選択がベストか、本音を聞き出しながら進めていきます。
研修では、事例を通して選択肢を詳しく解説していきます。

 

介入ポイントを整理する

住環境整備のポイントはおおむね決まっています。左図のように玄関から家に入り、居室や生活動線をたどっていき、それぞれの選択肢を整理しておきます。
これらの情報を整理しておくと、退院前訪問の現場で戸惑わなくてすみますし、入院中から課題となりそうな動作も確認しやすくなります。

 

新しい退院支援に向けて

コロナ禍においても、私たちが守るべきは、ご本人・ご家族が不安なく退院できること。変えるべきは、退院支援のあり方をオンラインなどの非接触型にすることです。
飲食店など他の業界では、コロナ禍でもサービスが提供できるよう様々な工夫がなされています。私たちも同様に、コロナによる感染予防をしながら、新たな退院支援を開発していく時期にあると考えます。

 

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